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VMware | 97361

VMware SD-WAN の動的マルチパス最適化 (DMPO)

Last update date:

4/1/2024

Affected products:

SD-WAN

SD-WAN by VeloCloud

Affected releases:

No affected releases provided.

Fixed releases:

No fixed releases provided.

Description:

Symptoms

免責事項:これは英文の記事「VMware SD-WAN Dynamic Multipath Optimization (DMPO) 」の日本語訳です。記事はベストエフォートで翻訳を進めているため、ローカライズ化コンテンツは最新情報ではない可能性があります。最新情報は英語版の記事で参照してください。

Purpose

この記事では、VMware SD-WAN サービスで使用されるマルチパスの動的最適化について詳しく説明します。

Resolution

バックグラウンド VMware SD-WAN™ ソリューションは、大規模企業やサービス プロバイダ向けに、複数の WAN トランスポートを同時に利用することで、アプリケーションのパフォーマンスを確保すると同時にバンド幅を最大化できる機能を備えています。独自のクラウド提供型アーキテクチャにより、オンプレミスとクラウド アプリケーション (Software as a Service (SaaS)/Infrastructure as a Service (IaaS)) の両方にメリットを提供しています。これには、複数のトンネルで構成されるオーバーレイ ネットワークを構築し、基盤となる WAN トランスポートでの変更に対してリアルタイムで監視および対応することが必要になります。VMware SD-WAN では、WAN リンクのリアルタイム パフォーマンスを考慮した、復元力に優れたオーバーレイ ネットワークを提供するために、マルチパスの動的最適化 (DMPO) を開発しました。本記事では、DMPO が提供する主な機能とメリットについて説明します。 主な機能 DMPO は、データ トラフィックを処理して転送するすべての VMware SD-WAN コンポーネント間で使用されます。VMware SD-WAN Edge と VMware SD-WAN Gateway が DMPO のエンドポイントです。エンタープライズの場所(ブランチからブランチ、またはブランチからハブ)内の接続については、Edge によりこれらの間に DMPO トンネルが確立されます。クラウド アプリケーションへの接続については、Edge ごとに 1 台以上の Gateway と DMPO トンネルが確立されます。DMPO の 3 つの主要な機能について以下で説明します。 継続的な監視 自動バンド幅検出:VMware SD-WAN Edge は、WAN リンクを検出すると、最初に 1 台以上の VMware SD-WAN Gateway との間で DMPO トンネルを確立し、最も近い Gateway にバンド幅テストを実行します。バンド幅テストでは、短い双方向トラフィック バーストを送信し、各端で受信速度を測定します。Gateway はインターネット PoP に展開されるため、Edge インターフェイスが NAT または PAT デバイスの背後にある場合でも、WAN リンクの実際のパブリック IP アドレスを識別することができます。プライベート リンクにも同様のプロセスが適用されます。ハブまたはヘッドエンドとして機能する Edge の場合、WAN バンド幅は静的に定義されます。ただし、ブランチ Edge がハブ Edge との間で DMPO トンネルを確立するときは、パブリック リンク上の Edge と Gateway 間で行われるのと同様のバンド幅テスト手順が実行されます。継続的なパス監視:DMPO では、任意の 2 台の DMPO エンドポイント(Edge または Gateway)間のすべてのトンネルに対し、全パケットのロス、遅延、ジッターなどのパフォーマンス メトリックについて継続的な一方向測定を行います。VMware SD-WAN のパケット単位のステアリングにより、非対称ルーティングを発生させることなく、アップリンクとダウンリンクの両方の方向で独立した判断を行うことができます。DMPO では、パッシブとアクティブの両方の監視方式を使用します。ユーザー トラフィックがある場合、DMPO トンネル ヘッダーには、シーケンス番号やタイムスタンプなどの追加のパフォーマンス メトリックが含まれます。DMPO エンドポイントでは、これを利用して、消失パケットと順序違いのパケットを識別し、各方向でのジッターと遅延を計算できます。DMPO エンドポイント間では、100 ミリ秒ごとにパスのパフォーマンス メトリックが通信されます。ユーザー トラフィックがない場合、アクティブ プローブが 100 ミリ秒ごとに送信されます。高優先順位のユーザー トラフィックがない状態が 5 分間継続すると、プローブの頻度は 500 ミリ秒ごとに低減されます。DMPO では、この包括的な測定に基づいて基盤 WAN の状態の変化に非常に迅速に対応可能なため、バンド幅キャパシティの突然の低下や WAN の停止が発生しても 1 秒以内に保護を提供できます。MPLS サービス クラス (CoS):CoS 契約のあるプライベート リンクについては、DMPO の監視とアプリケーション ステアリングの両方の判断で CoS を考慮するように設定できます。 動的アプリケーション ステアリング アプリケーション認識型パケット単位ステアリング:DMPO では、レイヤー 2 から 7 までの属性(VLAN、IP アドレス、プロトコル、アプリケーションなど)を使用してトラフィックを識別します。VMware SD-WAN は、ビジネス ポリシーの設定とリアルタイムのリンク状態に基づいて、アプリケーション認識型のパケット単位ステアリングを実行します。ビジネス ポリシーには設定不要のスマート デフォルトが用意されており、2,500 以上のアプリケーションについてデフォルトのステアリング動作と優先順位が設定されています。そのため、ユーザーはポリシーを定義することなく、動的なパケット ステアリングとアプリケーション認識型の優先順位付けをすぐに使用できます。すべてのトラフィック フローは、フロー自体に影響を与えることなく、その有効期間にわたり通信途中で 1 つ以上の DMPO トンネルにステアリングされます。完全にダウンしたリンクは、停止状態と呼ばれます。特定のアプリケーションに対する SLA(サービス レベル アグリーメント)を提供できないリンクは、ブラウンアウト状態と呼ばれます。VMware SD-WAN は、停止やバンド幅キャパシティの急落に対して 1 秒以内に保護を提供します。DMPO では、すべての WAN リンクを継続的に監視することにより、突然の SLA 違反や停止状態を 300~500 ミリ秒以内に検出し、トラフィック フローを直ちにステアリングしてアプリケーションのパフォーマンスを保護します。アクティブなフローとユーザー エクスペリエンスへの影響はありません。ビジネス ポリシーの設定によっては、リンクのブラウンアウトまたは停止状態がクリアされてから DMPO がトラフィック フローをステアリングして優先リンクに戻す前に、1 分間の待機時間があります。インテリジェント ラーニングにより、分類結果をキャッシュすることで、アプリケーションの最初のパケットに基づいてアプリケーション ステアリングを行うことができます。これは、たとえば Office 365 はエンタープライズの地域のハブやデータセンターにバックホールする一方、Netflix は DMPO トンネルをバイパスしてブランチのインターネット リンクにリダイレクトするといった、アプリケーションベースのリダイレクトを行う場合に必要です。例:スマート デフォルトでは、Microsoft Lync は高優先度のリアルタイム アプリケーションであると指定されています。リンクが 2 つあり、それぞれの遅延が 50 ミリ秒と 60 ミリ秒であるとします。他のすべての SLA は、期待水準以上で満たされているとします。DMPO では、遅延の面で優れたリンク、つまり遅延が 50 ミリ秒のリンクを選択します。Lync トラフィックの現在のステアリング先のリンクで 200 ミリ秒もの遅延が生じた場合、Lync の同じフローのパケットは、遅延が 60 ミリ秒とより少ない別のリンクに 1 秒未満でステアリングされます。単一フローのバンド幅集約:DMPO では、バンド幅が大きいほどメリットがあるタイプのアプリケーション(ファイル転送など)に対して、パケット単位のロード バランシングを実行し、利用可能なすべてのリンクを使用して単一のフローのすべてのパケットを宛先に配信します。DMPO では、リアルタイムの WAN パフォーマンスを考慮に入れて、フローのパケットの送信に使用するパスを決定します。また、受信側で再シーケンシングを実行して、パケット単位のロード バランシングでも順序違いのパケットが発生しないようにします。例:2 つの 50 Mbps リンクを使用して、1 つのトラフィック フローに対して 100 Mbps の集約容量を提供します。QoS は、集約リンク レベルと個々のリンク レベルの両方で適用されます。 オンデマンド修正 エラー訂正とジッター補正:DMPO では、トラフィック フローを適切なリンクにステアリングできない可能性があるシナリオ(単一リンク展開や、複数のリンクで同時に問題が発生した場合など)向けに、WAN リンクの問題の発生期間にわたってエラー訂正を有効にできます。使用されるエラー訂正のタイプは、アプリケーションのタイプとエラーのタイプによって異なります。音声、ビデオ フローなどのリアルタイム アプリケーションでは、パケット ロスがある場合、前方エラー訂正 (FEC) が有用です。DMPO は、単一または複数のリンクで FEC を自動的に有効にします。複数のリンクがある場合、DMPO により任意の時点で FEC 用に最善のリンクが 2 つまで選択されます。重複するパケットは破棄され、順序違いパケットは最終宛先に配信される前に受信側で並べ替えられます。DMPO では、WAN リンクでジッターが発生した場合、リアルタイム アプリケーションのジッター バッファが有効になります。ファイル転送などの TCP アプリケーションには、否定応答 (NACK) が適しています。受信 DMPO エンドポイントでは、パケットの欠落を検出すると、欠落しているパケットを再送信するように送信 DMPO エンドポイントに通知します。これにより、エンド アプリケーションでパケット ロスが検出される事態を防ぎ、結果として TCP ウィンドウを最大化して、ロスの多い状態でも高い TCP スループットを実現できます。 DMPO の実世界での結果 シナリオ 2:単一リンクと複数リンクについて、VMware SD-WAN を使用した場合と使用しない場合の TCP パフォーマンス。これらの結果では、両方の場合にパケット単位のロード バランシングで NACK が示されました。シナリオ 3:MPLS リンクで停止が発生し、インターネット (Comcast) リンクでジッターとロスの両方が発生するハイブリッド WAN シナリオ。これらの結果では、アプリケーション フローをインターネット リンクにステアリングし、同時にインターネット リンクでオンデマンド修正を実行することで、1 秒以内の停止保護を実現できることが示されました。 ビジネス ポリシー フレームワークとスマート デフォルト IT 管理者は、アプリケーション トラフィックに適用する QoS、ステアリング、およびサービスをビジネス ポリシーで制御できます。スマート デフォルトには、2,500 以上のアプリケーションに対応したすぐに使えるビジネス ポリシーが用意されています。DMPO は、アプリケーションのタイプ、リアルタイムのリンクの状態(輻輳、遅延、ジッター、パケット ロス)、およびビジネス ポリシーに基づいて、ステアリングを決定します。ビジネス ポリシーの例を次に示します。各アプリケーションにはカテゴリが割り当てられます。各カテゴリには、ビジネス優先度、ネットワーク サービス、リンク ステアリング、サービス クラスを組み合わせたデフォルトのアクションが設定されています。デフォルトのアプリケーション リストに加えて、カスタム アプリケーションも定義できます。各アプリケーションには、[リアルタイム (Real Time)]、[トランザクション (Transactional)]、または [一括 (Bulk)] の 3 つのサービス クラスのいずれかが割り当てられます。デフォルトのアプリケーションの場合、サービス クラスは変更できません。ただし、ユーザーが独自のユーザー アプリケーションを定義する場合は、サービス クラスも指定可能です。また、優先順位と QoS については、各アプリケーションに、ユーザーが変更可能な 3 つのビジネス優先度([高 (High)]、[標準 (Normal)]、[低 (Low)])のいずれかが割り当てられます。ネットワーク サービスには、[直接 (Direct)]、[マルチパス (Multi-Path)]、[クラウド プロキシ (Cloud Proxy)]、[インターネット バックホール (Internet Backhaul)] の 4 タイプがあります。デフォルトでは、アプリケーションにデフォルトのネットワーク サービスの 1 つが割り当てられます。このサービスはユーザーが変更できます。 直接 (Direct):このアクションは、通常、DMPO トンネルをバイパスして直接送信する必要がある、重要度の低い信頼できるインターネット アプリケーションに使用します。たとえば、Netflix です。 Netflix は、ビジネスと関係のない高バンド幅のアプリケーションとみなされるため、DMPO トンネル経由で送信する必要はありません。直接送信されるトラフィックは、フロー レベルで負荷分散できます。デフォルトでは、すべての低優先度アプリケーションには、ネットワーク サービスに直接アクションが割り当てられます。マルチパス (Multi-Path):このアクションは、通常、重要なアプリケーションに割り当てます。マルチパス サービスを挿入すると、インターネットベースのトラフィックは VMware SD-WAN Gateway に送信されます。次の表に、サービス クラスごとのデフォルトのリンク ステアリングとオンデマンド修正方法を示します。デフォルトでは、高優先度および通常優先度のアプリケーションには、ネットワーク サービスにマルチパス アクションが割り当てられます。クラウド プロキシ (Cloud-Proxy):このアクションでは、アプリケーション フローを WebSense(現在は ForcePoint)などのクラウド プロキシにリダイレクトします。インターネット バックホール (Internet Backhaul):このアクションでは、インターネット アプリケーションを、VMware SD-WAN Edge の使用に関係なく、指定したエンタープライズの場所にリダイレクトします。一般的な使用事例としては、重要なインターネット アプリケーションのトラフィックを、インターネットへの公開を許可する前にファイアウォール、IPS、コンテンツ フィルタリングなどのセキュリティ デバイスがあるサイトを強制的に経由させます。 ネットワーク サービスのスマート デフォルト ネットワーク サービス アクションのデフォルト値は次のとおりです。VPN トラフィックは常にトンネルを介して送信されることに注意してください(ネットワーク サービスに直接アクションを指定しても VPN トラフィックには適用されません)。 トランスポート グループを使用したリンク ステアリングの抽象化 ブランチやハブの場所によって、VMware SD-WAN Edge モデルはさまざまであり、使用される WAN インターフェイスとキャリアも異なります。プロファイルを使用して一元化したリンク ステアリング ポリシーを適用するには、インターフェイスとキャリアを抽象化することが重要です。トランスポート グループを使用すると、さまざまな場所で使用されているデバイスとキャリアの実際のインターフェイスを抽象化できます。プロファイル レベルのビジネス ポリシーは、トランスポート グループに適用できます。一方、個々の Edge レベルのビジネス ポリシーは、トランスポート グループ、WAN リンク(キャリア)、およびインターフェイスに適用できます。トランスポート グループによるリンク ステアリング場所によって使用する WAN トランスポートが異なる場合があります(WAN キャリア名、WAN インターフェイス名など)。DMPO では、トランスポート グループの概念を使用して、基盤の WAN キャリアまたはインターフェイスをビジネス ポリシー設定で抽象化しています。ビジネス ポリシー設定では、ステアリング ポリシーにトランスポート グループ(パブリック有線、パブリック無線、プライベート有線など)を指定できます。これにより、WAN キャリアや WAN インターフェイスがまったく異なる場合であっても、異なるデバイス タイプや場所にわたって同じビジネス ポリシー設定を適用できます。DMPO では、WAN リンク検出の実行時に、WAN リンクへのトランスポート グループの割り当ても行います。この方法では、IT 管理者が物理的な接続の可否や WAN キャリアを把握する必要がないため、ビジネス ポリシーでリンクを指定する場合に最も適しています。WAN リンクによるリンク ステアリングWAN インターフェイスは、Edge の場所に固有の WAN キャリアに接続されます。WAN キャリアは、DMPO の GeoIP ルックアップにより自動的に検出するか、IT 管理者が指定することができます。インターフェイスによるリンク ステアリングリンク ステアリング ポリシーを、Edge モデルと場所によって異なるインターフェイス(GE2、GE3 など)に適用できます。IT 管理者が使用するインターフェイスを 指定するには、Edge の接続状態を完全に把握する必要があるため、ビジネス ポリシーでの使用には最も適切でないオプションです。 リンク ステアリングとオンデマンド修正 リンク ステアリングのオプションは、[自動 (Auto)]、[優先 (Preferred)]、[必須 (Mandatory)]、[利用可能 (Available)] の 4 つです。リンクの選択:[必須 (Mandatory)]:トラフィックをリンクまたはトランスポート グループに固定します。リンクの状態(停止など)に関係なく、トラフィックはステアリングされません。パケット ロスやジッターなどのブラウンアウト状態を軽減するために、オンデマンド修正がトリガされます。例:Netflix は低優先度のアプリケーションであるため、常にパブリック有線リンクに留める必要があります。リンクの選択:[優先 (Preferred)]:「優先」としてマークするリンクを選択します。 Edge で利用可能な WAN リンクのタイプに応じて、次の 3 つのシナリオが考えられます。 優先インターネット リンクに複数の代替パブリック WAN リンクがある場合:アプリケーション トラフィックは、そのアプリケーションの SLA が満たされている限り優先リンクに留まりますが、優先リンクでアプリケーションに必要な SLA が提供されなくなった時点で他のパブリック リンクにステアリングされます。ステアリング先のリンクがない場合、つまりどのパブリック リンクでもアプリケーションに必要な SLA を提供できない場合は、オンデマンド修正が有効になります。また、DMPO では、現在のリンクでアプリケーションに必要な SLA が提供されなくなったらすぐにアプリケーションをステアリングするのではなく、オンデマンド修正を有効にしておき、パフォーマンスの低下が修正できほど深刻な状態になった場合はアプリケーションをより適切なリンクにステアリングすることもできます。 例:ビデオ コラボレーション アプリケーションをインターネット リンク上に優先して配置し、ビデオに必要な SLA が提供されなくなった場合はこのアプリケーションの SLA を満たすパブリック リンクにステアリングします。 優先インターネット リンクに複数の代替パブリック WAN リンクとプライベート WAN リンクがある場合:アプリケーション トラフィックは、そのアプリケーションの SLA が満たされている限り優先リンクに留まりますが、優先リンクでアプリケーションに必要な SLA が提供されなくなった時点で他のパブリック リンクにステアリングされます。SLA 違反が発生しても、優先リンクからプライベート リンクへのステアリングは行われません。プライベート リンクへのステアリングは、優先リンクとオプションのパブリック リンクの両方が不安定な状態になるか、または完全にダウンした場合にのみ行われます。ステアリング先のリンクがない場合、つまりどのオプションのパブリック リンクでもアプリケーションに必要な SLA を提供できない場合は、オンデマンド修正が有効になります。また、DMPO では、現在のリンクでアプリケーションに必要な SLA が提供されなくなったらすぐにアプリケーションをステアリングするのではなく、オンデマンド修正を有効にしておき、パフォーマンスの低下が修正できほど深刻な状態になった場合はアプリケーションをより適切なリンクにステアリングすることもできます。 例 A:ビデオ コラボレーション アプリケーションをインターネット リンク上に優先して配置し、ビデオに必要な SLA が提供されなくなった場合はこのアプリケーションの SLA を満たすパブリック リンクにステアリングします。 例 B:ビデオ コラボレーション アプリケーションを、インターネット リンクが不安定になるか完全にドロップするまで、このリンク上に優先して配置します。代替パブリック リンクも不安定になるか、完全にドロップした場合は、利用可能なプライベート リンクにステアリングします。 優先インターネット リンクに代替プライベート WAN リンクのみがある場合:アプリケーション トラフィックは、そのアプリケーションの SLA 状態に関係なく優先リンクに留まります。優先リンクでアプリケーションに必要な SLA を提供できない場合でも、他のプライベート リンクにはステアリングされません。 アプリケーションの SLA 違反時には、プライベート リンクへのステアリングではなく、オンデマンド修正が有効になります。優先リンクからプライベート リンクへのステアリングは、優先リンクが不安定な状態になるか、または完全にダウンした場合にのみ行われます。 例:ビデオ コラボレーション アプリケーションをインターネット リンク上に優先して配置し、このリンクが不安定になるか完全にドロップした場合は、利用可能なプライベート リンクにステアリングします。注:優先リンクに関連するプライベート リンクのデフォルトの処理方法(つまり、優先リンクが不安定な状態またはオフラインになった場合にのみ、優先リンクからプライベート リンクにステアリングする)は、今後のリリースの Orchestrator ユーザー インターフェイスに追加される設定で設定可能になる予定です。リンクの選択:[利用可能 (Available)]:利用可能なリンクが動作している限り、そのリンクを選択します。リンクで SLA が満たされない場合、DMPO によってオンデマンド修正が有効になります。リンクが完全にダウンしない限り、アプリケーション フローは他のリンクにステアリングされません。例:SLA に関係なく、インターネット リンクがアクティブである限り、そのリンクを使用するハブ サイトにリンクを介して Web トラフィックをバックホールします。リンクの選択:[自動 (Auto)]:デフォルトでは、すべてのアプリケーションのリンクの選択で [自動 (Auto)] が設定されます。この設定では、DMPO により、アプリケーションのタイプに基づいて最適なリンクが自動的に選択され、必要に応じてオンデマンド修正が自動的に有効になります。インターネット アプリケーションの場合、リンク ステアリングとオンデマンド修正の組み合わせは 4 通りあります。前述のように、エンタープライズ (VPN) 内のトラフィックは常に DMPO トンネルを通過するため、いつでもオンデマンド修正のメリットが得られます。以下の例では、アプリケーション タイプとリンク状態ごとのデフォルトの DMPO 動作について説明します。アプリケーション タイプごとのデフォルト SLA については、付録のセクションを参照してください。例:リアルタイム アプリケーション1.シナリオ:アプリケーションの SLA を満たすリンクが 1 つ以上ある DMPO の想定される動作:利用可能なリンクのうち最適なものを選択します。2.シナリオ:1 つのリンクで、パケット ロスはあるがアプリケーションの SLA を超えている DMPO の想定される動作:このリンクで送信されるリアルタイム アプリケーションに対して FEC を有効にします。3.シナリオ:2 つのリンクで、一方のリンクでロスが発生している DMPO の想定される動作:両方のリンクで FEC を有効にします。4.シナリオ:複数のリンクで、いくつかのリンクでロスが発生している DMPO の想定される動作:2 つの最適なリンクで FEC を有効にします。5.シナリオ:2 つのリンクで、一方のリンクが不安定である(3 連続のハートビートがない) DMPO の想定される動作:リンクを使用不可としてマークし、フローを次に最適なリンクにステアリングします。6.シナリオ:2 つのリンクでジッターとロスの両方が発生している DMPO の想定される動作:両方のリンクで FEC を有効にし、受信側でジッター バッファを有効にします。音声でジッターが 7 ミリ秒を超え、ビデオで 5 ミリ秒を超えた場合、ジッター バッファが有効になります。送信 DMPO エンドポイントは、ジッター バッファを有効にするように受信 DMPO エンドポイントに通知します。受信 DMPO エンドポイントは、最大 10 パケットまたは 200 ミリ秒間のトラフィックのいずれか早い方をバッファします。受信 DMPO エンドポイントは、DMPO ヘッダーに埋め込まれた元のタイムスタンプを使用して、ジッター解除バッファで使用するフロー速度を計算します。フローの送信速度が不安定になると、ジッター バッファリングは無効になります。例:トランザクション アプリケーションと一括アプリケーションパケット ロスがアプリケーション タイプごとの許容しきい値を超えた場合、NACK を有効にします(値については付録を参照)。 セキュアなトラフィック送信 DMPO では、プライベート トラフィックまたは内部トラフィックについて、ユーザー トラフィックを含むペイロードと、IPsec トランスポート モードのトンネル ヘッダーの両方をエンドツーエンドで暗号化します。DMPO は、AES128 および AES256 による暗号化をサポートします。IPsec キーの管理と認証は、公開鍵基盤 (PKI) および IKEv2 プロトコルを使用して行われます。 使用されるプロトコルとポート DMPO では、以下の複数のポートを使用します。UDP/2426:オーバーレイ トンネルの管理と、2 台の DMPO エンドポイント(Edge と Gateway)間の情報交換に使用されます。また、このポートは、Edge と Gateway 間でのブランチからクラウドへの SFDC トラフィックなど、すでにセキュリティ保護されている可能性があるデータ トラフィックや重要でないデータ トラフィックにも使用されます(SFDC トラフィックは TLS で暗号化済みです)。UDP/500 および UDP/4500:IKEv2 ネゴシエーションおよび IPsec の NAT 透過性のために使用されます。IP/50:2 台の DMPO エンドポイント間に NAT がない場合、IPsec はネイティブ IP プロトコル 50 (ESP) を介して確立されます。 付録:QoE のしきい値とアプリケーションの SLA DMPO では、アプリケーション タイプごとに次の SLA しきい値を使用します。WAN リンクの状態がいずれかのしきい値を超えると、DMPO は、影響を受けるアプリケーション フローをステアリングするか、オンデマンド修正を実行するためのアクションを直ちに実行します。パケット ロスは、過去 1 分間の合計パケット数に対する損失パケット数を計算することによって算出されます。損失パケット数は、各 DMPO エンドポイント間で 1 秒ごとに通信されます。Quality of Experience (QoE) レポートにも同じしきい値が反映されます。DMPO によるアクションは、受信した通信が 300 ミリ秒以内に失われた(ユーザー データもプローブもなし)場合にもトリガされます。

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